日鉄鉱業の決算短信<2025年３月期 第２四半期（中間期）決算短信〔日本基準〕(連結)>銘柄分析

1. 環境分析

日鉄鉱業株式会社は、資源事業、機械・環境事業、不動産事業、再生可能エネルギー事業の4つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内外のインフラ投資の増加や、再生可能エネルギーへのシフトが進む中、資源事業や再生可能エネルギー事業に対する需要が高まっている。特に、石灰石や電気銅の需要は堅調である。
・競争における供給の状況：供給側では、原材料の価格上昇や供給の不安定さが影響を及ぼしている。特に、金属部門では為替変動や国際的な供給チェーンの問題が影響している。
・既存競合他社について：競合他社は、資源事業においては大手の鉱業会社が多く、価格競争が激化している。機械・環境事業では、技術革新が進む中で新たな競合が増加している。
・新規参入企業について：新規参入企業は、特に再生可能エネルギー分野において増加しており、技術革新やコスト競争力を武器に市場に参入している。
・代替品について：代替品としては、再生可能エネルギーの普及に伴い、従来のエネルギー源に対する需要が減少する可能性がある。特に、太陽光発電や風力発電が注目されている。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第2四半期の連結業績は、売上高が952億9千1百万円で前年同期比15.7％増加した。営業利益は53億3千7百万円で前年同期比18.8％減少、経常利益は65億7千5百万円で7.5％減少した。親会社株主に帰属する中間純利益は57億2千7百万円で23.4％増加した。前期と比較して、営業利益と経常利益が減少した要因は、金属部門の減益によるものである。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の連結業績予想は、売上高190,000百万円、営業利益8,500百万円、経常利益10,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益7,500百万円を見込んでいる。リスク要因としては、原材料価格の変動、為替リスク、国際的な供給チェーンの不安定さが挙げられる。特に、金属部門の利益率が低下する可能性があるため、注意が必要である。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の中間配当金が90円、期末配当金が91円の予想であり、合計181円となる見込みである。前期からの変更理由は、業績の改善に伴う株主還元の強化である。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。