情報企画の銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は「システム事業」と「不動産賃貸事業」の2つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：金融機関のシステム投資意欲が高まっており、特に担保不動産評価管理システムや融資稟議支援システムの需要が増加している。個人消費や設備投資の改善も需要を後押ししている。
・競争における供給の状況：競合他社も同様のシステムを提供しているが、当社のシステムは特に金融機関向けに特化しており、ニッチな市場での競争優位性を持っている。
・既存競合他社について：大手システムインテグレーターやIT企業が競合として存在し、特に金融業界向けのソリューションを提供している。競争は激化しているが、当社は特定のニーズに応じたカスタマイズが強み。
・新規参入企業について：新規参入企業は少ないが、IT業界全体の成長に伴い、スタートアップ企業が新たな技術を持ち込む可能性がある。特にAIやクラウド技術を活用した新しいサービスが注目されている。
・代替品について：代替品としては、オープンソースのソフトウェアやクラウドベースのサービスが考えられる。これらはコスト面での優位性があるが、カスタマイズ性やサポート面での差別化が求められる。

2. 当期業績の内容

2024年9月期の売上高は3,612百万円で、前期比2.4％の増加。営業利益は1,428百万円で1.0％の増加、経常利益は1,447百万円で3.5％の増加、親会社株主に帰属する当期純利益は1,012百万円で5.0％の増加となった。前期の業績は好調であったが、今期は成長率が鈍化している。特にシステム事業の成長が前期に比べてやや減速している点が懸念される。

3. 次期業績予想の内容

2025年9月期の売上高は3,800百万円（前年同期比5.2％増）、営業利益は1,450百万円（同1.5％増）、経常利益は1,450百万円（同0.2％増）、親会社株主に帰属する当期純利益は1,020百万円（同0.7％増）と予想されている。リスク要因としては、物価高や金融市場の変動が挙げられ、これがシステム投資に影響を与える可能性がある。

4. 投資に関する事項

配当は2024年9月期に105円（前期比10円増）を予定しており、配当性向は31.4％となる。配当額の増加は、当期の利益成長を反映したものであり、株主還元の姿勢を示している。

5. 株価予想

業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は「横ばい」と予想される。