日本情報クリエイトの銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は不動産業務支援事業を展開しており、主にSaaS型クラウドサービスを提供している。セグメント情報は単一であるため、詳細な区分は省略する。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：不動産業界における労働人口不足が続いており、IT設備投資需要が高まっている。デジタル化の進展により、業界全体でのDX（デジタルトランスフォーメーション）促進が求められている。
・競争における供給の状況：競合他社も同様にSaaS型サービスを提供しており、競争が激化している。特に、業者間物件流通サービスの提供が重要な差別化要因となっている。
・既存競合他社について：主要な競合には、同様の不動産業務支援サービスを提供する企業が存在し、価格競争やサービスの質が競争の鍵となっている。
・新規参入企業について：新規参入企業も増加しており、特にテクノロジー企業が不動産業界に進出している。これにより、競争がさらに激化する可能性がある。
・代替品について：不動産業務支援においては、従来の手法やアナログなサービスが代替品として存在するが、デジタル化の流れによりその需要は減少傾向にある。

2. 当期業績の内容

2025年6月期第1四半期の連結業績は、売上高1,410百万円（前年同期比45.7%増）、営業利益319百万円（329.4%増）、経常利益306百万円（315.9%増）、親会社株主に帰属する四半期純利益173百万円（304.3%増）であった。前年同期と比較して大幅な増収増益を達成した。業績予想との乖離は特に見られない。

3. 次期業績予想の内容

2025年6月期の業績予想は、売上高5,000百万円（対前期比12.7%増）、営業利益1,000百万円（40.9%増）、経常利益1,002百万円（35.4%増）、親会社株主に帰属する当期純利益624百万円（45.5%増）である。リスク要因としては、海外経済の不安定さや物価上昇、金融市場の変動が挙げられる。特に、欧米の高金利や中国の不動産市場の停滞が影響を及ぼす可能性がある。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年6月期の予想配当は1株当たり5.00円であり、前期から変更はない。配当の維持は、安定した収益基盤の構築を目指す中期経営計画に基づいている。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「上昇」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であれば、株価の反応は「横ばい」となるが、現在の業績の好調さを考慮すると、上昇が見込まれる。