石井鐵工所の決算短信<2025年３月期　第２四半期（中間期）決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は、鉄構事業と不動産事業の2つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内外の建設需要は堅調であり、特に海外工事が好調に推移しているが、国内市場は競争が激化している。
・競争における供給の状況：供給側では、原材料費の高騰や人手不足が影響しており、コスト上昇が利益を圧迫している。
・既存競合他社について：競合他社は多く、特に大手企業が市場シェアを拡大しており、価格競争が激化している。
・新規参入企業について：新規参入企業は少ないが、特定のニッチ市場においては新興企業が存在し、競争が生じている。
・代替品について：代替品としては、プレファブ工法や新素材の使用が進んでおり、これらが市場に影響を与えている。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第2四半期の業績は、売上高が50億1百万円で前年同期比20.4％増加したが、営業利益は4億67百万円で7.0％減少、経常利益は5億23百万円で20.7％減少、親会社株主に帰属する中間純利益は1億22百万円で74.6％減少した。前年同期に比べて売上高は増加したものの、営業利益と経常利益は減少しており、特に純利益の減少が目立つ。

3. 次期業績予想の内容

次期業績予想は記載されていないが、上場廃止が予定されているため、業績の見通しは不透明である。リスク要因としては、海外景気の下振れや物価上昇、金利の高止まりが挙げられる。これらの要因が業績に与える影響は大きいと考えられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の第2四半期末において配当金は支払われていない。前期からの変更はなく、今後の配当方針についても不透明である。上場廃止に伴い、株主還元策が見直される可能性が高い。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「下落」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であるものの、次期業績の見通しが不透明であり、上場廃止の影響が株価にネガティブな影響を与えると考えられる。