ミズホメディーの銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は体外診断用医薬品事業を単一セグメントとして展開している。主な製品には新型コロナウイルス検査薬、インフルエンザ検査薬、その他感染症検査薬が含まれる。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：新型コロナウイルス感染症の影響で検査需要が急増したが、感染症法上の位置づけが5類に移行したことで、需要は減少傾向にある。インフルエンザやその他の感染症の検査需要は回復しているが、全体的な需要は不安定である。
・競争における供給の状況：供給面では、原材料価格の高騰や労働力不足が影響を及ぼしている。特に、円安による資源価格の上昇が企業のコストに影響を与えている。
・既存競合他社について：体外診断用医薬品市場には複数の競合企業が存在し、特に新型コロナウイルス検査薬においては競争が激化している。各社は新製品の開発や価格競争を通じて市場シェアを争っている。
・新規参入企業について：新規参入企業の動向は不明だが、体外診断用医薬品市場は成長が期待されるため、新たな企業が参入する可能性がある。特に、技術革新を持つ企業が注目される。
・代替品について：代替品としては、自己検査キットや他の診断方法が考えられる。特に、簡便に使用できる自己検査キットの普及が進んでおり、これが市場に影響を与える可能性がある。

2. 当期業績の内容

2024年12月期第3四半期の売上高は79億89百万円で、前年同期比0.0％減少した。営業利益は34億81百万円で8.1％減、経常利益は35億58百万円で10.9％減、四半期純利益は25億50百万円で9.8％減少した。前年同期の業績と比較すると、全体的に減少傾向にあり、特に新型コロナウイルス検査薬の需要減少が影響している。業績予想との乖離は特に見られない。

3. 次期業績予想の内容

2024年12月期の通期業績予想は、売上高104億30百万円、営業利益41億62百万円、経常利益41億69百万円、当期純利益30億16百万円を見込んでいる。リスク要因としては、新型コロナウイルスやインフルエンザの流行状況、原材料価格の変動、競争の激化が挙げられる。特に、感染症の流行時期や規模によって需要が大きく変動する可能性がある。

4. 投資に関する事項

配当については、2024年12月期の第2四半期末に80.00円を予定しており、前期からの増加が見込まれる。年間配当金の予想は40.00円であり、株式分割の影響を考慮している。配当額の変更理由は、企業の利益剰余金の増加によるものである。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は安定すると考えられる。