ミネベアミツミの決算短信<2025年３月期 第２四半期（中間期）決算短信〔IFRS〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

ミネベアミツミ株式会社は、プレシジョンテクノロジーズ事業、モーター・ライティング＆センシング事業、セミコンダクタ＆エレクトロニクス事業、アクセスソリューションズ事業、その他の事業の5つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内外でのインバウンド需要の増加や自動車、航空機向けの需要が堅調に推移している。特に、HDD向けの需要回復が顕著であり、半導体関連製品の需要も安定している。
・競争における供給の状況：供給側では、原材料費の高騰や物流コストの上昇が影響を及ぼしているが、企業はコスト削減や効率化を進めている。
・既存競合他社について：競合他社は、技術革新や製品の多様化を進めており、特に海外企業との競争が激化している。
・新規参入企業について：新規参入企業は、特にIT関連や自動車部品市場において増加しており、価格競争が激化する可能性がある。
・代替品について：代替品の脅威は、特に電子機器や自動車部品において高まっており、企業は差別化戦略を強化する必要がある。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第2四半期の業績は、売上高778,237百万円、営業利益48,171百万円、親会社の所有者に帰属する中間利益26,048百万円であり、前年同期比でそれぞれ15.8%、69.1%、27.1%の増加を記録した。特に、営業利益の大幅な増加は、コスト削減と高付加価値製品の販売増によるものである。前期との比較では、税引前利益が18.6%増加したが、中間包括利益は61.9%の減少となった。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上高1,560,000百万円、営業利益103,000百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益66,000百万円である。前回の予想から親会社の所有者に帰属する当期利益が7,000百万円減少した。リスク要因としては、原材料費の高騰、為替変動、競争の激化が挙げられる。特に、米国や欧州の経済動向が影響を与える可能性が高い。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の中間配当金は1株当たり20円とされており、期末配当金は未定であるが、連結配当性向20%程度を目途に決定される見込みである。前期からの変更はないが、業績に応じた配当の見直しが行われる可能性がある。

5. 株価予想

上記の業績や市場環境を考慮すると、向こう3ヶ月以内の株価は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率も当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は安定すると考えられる。