ＧＭＯアドパートナーズの銘柄分析

1. 環境分析

GMOアドパートナーズ株式会社は、インターネット広告事業とインターネットメディア事業の2つの主要セグメントを持つ。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：インターネット広告市場は2023年度において前年比7.8%増の3兆3,330億円に達し、広告主のデジタルシフトが進んでいる。特に動画広告やソーシャルメディア広告の需要が高まっている。
・競争における供給の状況：多くの企業がインターネット広告市場に参入しており、競争が激化している。特に、AI技術を活用した広告配信の効率化が進んでいる。
・既存競合他社について：大手広告代理店や新興企業が競争相手であり、特にデジタル広告に特化した企業が増加している。
・新規参入企業について：新たなテクノロジーを活用したスタートアップが増えており、特にAIを活用した広告サービスが注目されている。
・代替品について：従来のマス広告に代わるデジタル広告の需要が高まっており、特にSNSや動画プラットフォームでの広告が代替品として機能している。

2. 当期業績の内容

2024年12月期第3四半期の連結業績は、売上高9,621百万円で前年同期比17.1%減、営業損失38百万円、経常損失20百万円、親会社株主に帰属する四半期純損失48百万円となった。前年同期は売上高11,606百万円、営業損失13百万円、経常利益124百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益46百万円であった。業績の悪化は、広告需要の縮小と企業再編に伴う一時的な費用増が影響している。

3. 次期業績予想の内容

2024年12月期の連結業績予想は、売上高15,000百万円、営業利益100百万円、経常利益100百万円、親会社株主に帰属する当期純利益55百万円とされている。前年比での売上高は0.6%の微増が見込まれているが、リスク要因としては、経済環境の不透明感や広告需要の変動が挙げられる。特に、対面経済の正常化に伴う広告需要の変化が影響を及ぼす可能性がある。

4. 投資に関する事項

配当については、2024年12月期の予想配当額は6.90円であり、前期からの変更がある。配当額の増加は、企業再編後の収益改善を見込んだものである。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。