エムケイシステムの決算短信<2025年３月期 第２四半期（中間期）決算短信[日本基準]（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は、主に社労夢事業とCuBe事業の2つのセグメントで構成されている。社労夢事業は、社会保険労務士事務所や一般法人向けに業務支援ソフトウェアを提供し、CuBe事業は大手企業向けの業務プロセス効率化を目的としたカスタマイズ開発を行っている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内の情報サービス業界では、生成AI技術やDXの推進によりIT投資需要が持ち直しつつあるが、個人消費の回復が緩やかであり、依然として先行きの不透明感が残る。
・競争における供給の状況：競合他社も同様にIT投資需要の回復を狙っており、特にクラウドサービス市場においては新規参入が増加している。
・既存競合他社について：社労夢事業では、競合による新規参入が散見され、価格競争が激化している。CuBe事業でも大手企業向けの受託開発が進んでおり、競争が厳しい。
・新規参入企業について：新たな企業がクラウドサービス市場に参入しており、特に中小企業向けのサービス提供が増加している。
・代替品について：業務効率化を目的とした他のITソリューションや自動化ツールが代替品として存在し、顧客の選択肢が広がっている。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第2四半期の連結業績は、売上高1,506百万円（前年同期比34.8％増）、営業損失125百万円、経常損失133百万円、親会社株主に帰属する中間純損失134百万円となった。前年同期は売上高1,117百万円、営業損失342百万円、経常損失345百万円、親会社株主に帰属する中間純損失595百万円であった。業績の改善は、主に社労夢事業の売上増加によるものであるが、クラウドサービスの運用コストの増加が影響している。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の連結業績予想は、売上高3,240百万円（前期比22.7％増）、営業利益107百万円、経常利益109百万円、親会社株主に帰属する当期純利益73百万円とされている。リスク要因としては、海外景気の不透明感や円安の進行、競争の激化が挙げられる。特に、IT投資の動向が国内景気に影響を与える可能性があり、慎重な見通しが求められる。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期第2四半期末において配当金は0.00円であり、通期予想は4.00円となっている。前期からの変更はなく、安定した配当政策を維持する方針である。配当の維持は、企業の財務状況を考慮した結果であり、株主還元の一環として重要視されている。

5. 株価予想

上記を考慮すると、向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は安定すると考えられる。