佐藤渡辺の銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は建設業界に属し、主に舗装工事を中心とした事業を展開している。セグメント情報には、舗装工事が含まれている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：政府の公共投資は堅調に推移しているが、労働力不足や建設コストの上昇が影響し、需要の先行きは不透明。特に、受注高が前年同期比で25.9%減少していることから、需要の減少が懸念される。
・競争における供給の状況：業界全体での労働力不足が深刻であり、特に熟練工の確保が難しい状況。これにより、供給能力が制約され、競争が激化している。
・既存競合他社について：競合他社も同様の課題に直面しており、特に大手企業は資本力を背景に競争力を維持している。中小企業はコスト競争に苦しんでいる。
・新規参入企業について：新規参入は少ないが、デジタル化や新技術を活用した企業が増えており、競争環境が変化している。
・代替品について：代替品としては、舗装以外の建設手法や新素材が考えられるが、現時点では大きな影響は見られない。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第2四半期の連結業績は、売上高が161億3千5百万円で前年同期比0.2%増加したが、営業利益は△342百万円、経常利益は△262百万円、親会社株主に帰属する中間純利益は△250百万円となり、前年同期の利益から大きく悪化した。受注高の減少が業績に影響を与えた。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の業績予想は、売上高40,000百万円、営業利益1,800百万円、経常利益1,850百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,200百万円とされている。リスク要因としては、労働力不足や建設コストの上昇、地政学リスクが挙げられ、これらが業績に影響を与える可能性がある。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期第2四半期末に40円の配当を予定しており、前期からの変更はない。配当の維持は、企業の安定したキャッシュフローを反映している。

5. 株価予想

業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は「横ばい」と予想される。