マツダの銘柄分析

1. 環境分析

マツダ株式会社は自動車製造業に属し、主なセグメントは乗用車、商用車、部品製造、金融サービスである。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：グローバルな自動車市場は回復基調にあるが、特に北米市場での需要が顕著に増加している。日本国内では販売台数が減少しており、特に若年層の車離れが影響している。
・競争における供給の状況：供給面では、半導体不足や原材料費の高騰が影響を及ぼしている。これにより生産計画が見直されるケースが増えている。
・既存競合他社について：トヨタやホンダなどの大手自動車メーカーが強力な競争相手であり、特に電動化の進展においては競争が激化している。
・新規参入企業について：テスラなどの新興企業が市場に参入しており、特にEV市場での競争が激化している。これにより、従来の自動車メーカーも電動化を急ぐ必要がある。
・代替品について：公共交通機関やカーシェアリングサービスの普及が進んでおり、特に都市部では自動車の需要が減少する傾向にある。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第2四半期の連結業績は、売上高が2兆3,939億円で前年同期比3.3%増加したが、営業利益は1,030億円で20.5%減少、経常利益は835億円で53.4%減少した。親会社株主に帰属する中間純利益は353億円で67.3%減少した。業績の悪化は、販売奨励金の増加や原材料費の高騰が主な要因である。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上高5兆円、営業利益2,000億円、経常利益1,900億円、親会社株主に帰属する当期純利益1,400億円とされている。これらは前年同期比でそれぞれ3.6%、20.2%、40.6%、32.6%の減少を示している。リスク要因としては、為替レートの変動や原材料費の高騰、競争の激化が挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期第2四半期末の配当金は25円で、前期と同額である。次期の配当予想は30円に引き上げられる見込みで、これは業績回復の兆しを反映したものである。

5. 株価予想

上記の業績予想を考慮すると、向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。