ＦＵＪＩジャパンの銘柄分析

1. 環境分析

当該企業はリフォーム業界に属し、主に外壁リフォーム工事、その他リフォーム工事、材料販売の3つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：インバウンド需要の増加や雇用・所得環境の改善により、リフォーム市場全体の需要は緩やかに回復している。しかし、円安や物価上昇が消費者マインドに影響を与え、需要の回復には限界が見られる。
・競争における供給の状況：リフォーム業界は競争が激化しており、特に価格競争が顕著である。多くの企業が新規顧客獲得のために価格を引き下げているため、利益率の圧迫が懸念される。
・既存競合他社について：競合他社は多岐にわたり、特に地域密着型の企業が強い。大手企業も存在するが、地域のニーズに応じたサービスを提供する中小企業が競争力を持っている。
・新規参入企業について：新規参入企業は少なくないが、資金力やブランド力のある企業が多く、参入障壁は高い。新規参入者は特にオンラインマーケティングを活用している。
・代替品について：代替品としてはDIY（自分でやるリフォーム）や、安価なリフォームサービスが挙げられる。特に若年層の間でDIYの人気が高まっており、これが需要に影響を与えている。

2. 当期業績の内容

2024年12月期第3四半期の業績は、売上高832百万円、営業損失36百万円、経常損失34百万円、四半期純損失36百万円であった。前年同期比で売上高は23.5％減少し、営業損失は前年より33,585千円の悪化を見せた。これは、エネルギー価格の高騰や円安による物価上昇が消費者マインドに影響を与え、受注件数が大幅に減少したためである。

3. 次期業績予想の内容

2024年12月期の業績予想は、売上高1,560百万円、営業利益50百万円、経常利益51百万円、当期純利益50百万円である。前年同期比で売上高は16.6％の増加が見込まれているが、リスク要因としては、原材料価格の高騰や人件費の上昇、消費者マインドの低下が挙げられる。これらの要因が業績に与える影響は依然として不透明である。

4. 投資に関する事項

配当については、2024年12月期の予想配当金は3.00円であり、前期からの変更はない。配当の維持は、企業の財務状況を考慮した結果であり、株主還元の意向が示されている。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。