オートバックスセブンの銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内自動車関連業界は、雇用・所得環境の改善により緩やかな回復基調にあるが、ウクライナや中東情勢の影響で個人消費は依然として不透明。新車販売は減少傾向にあるが、中古車登録台数は前年を上回る水準に回復している。
・競争における供給の状況：一部自動車メーカーの生産・出荷停止が影響し、新車供給が制約されている。これにより、中古車市場が活性化している。
・既存競合他社について：オートバックスセブンは、国内外の競合他社と比較して、フランチャイズモデルを活用し、広範な店舗網を持つ。特に、メンテナンス関連商品やサービスに強みを持つ。
・新規参入企業について：新規参入企業は、特にオンライン販売や新しいサービスモデルを持つ企業が増加しており、競争が激化している。
・代替品について：カー用品市場では、代替品としての自動車関連サービスやオンラインプラットフォームが増加しており、消費者の選択肢が広がっている。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第2四半期の業績は、売上高110,299百万円（前年同期比1.4％減少）、営業利益2,510百万円（同27.3％減少）、経常利益2,706百万円（同20.4％減少）、親会社株主に帰属する中間純利益1,638百万円（同68.1％減少）となった。前年同期は特別利益が計上されていたため、比較が難しいが、全体的に厳しい市場環境が影響している。

3. 次期業績予想の内容

次期業績予想は、売上高240,300百万円（前年同期比4.5％増）、営業利益12,000百万円（同49.8％増）、経常利益12,500百万円（同54.4％増）、親会社株主に帰属する当期純利益7,700百万円（同21.2％増）とされている。リスク要因としては、物価高や個人消費の低迷、ウクライナ情勢の影響が挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当は、2025年3月期の第2四半期末において30円の配当を予定しており、前期と同水準である。配当額の変更はないが、業績の厳しさから株主還元の方針が注視される。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいと考えられる。