ショクブンの銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：食品宅配業界は、社会・経済活動の正常化が進む中で緩やかな回復基調にあるが、消費者の生活防衛意識が高まっており、価格転嫁が進む中で需要の変動が見られる。特に、健康志向の高まりにより、栄養価に配慮した商品への需要が増加している。
・競争における供給の状況：原材料価格の高騰や労働力不足が影響し、供給側のコストが上昇している。企業は生産性向上や仕入れ方法の見直しを進めているが、全体的な供給の安定性には課題が残る。
・既存競合他社について：競合他社は、価格競争やサービスの多様化を進めており、特に健康志向の商品を強化している企業が目立つ。競争が激化する中で、差別化が求められている。
・新規参入企業について：新規参入企業は、特に健康食品や特定のニーズに応える商品を提供することで市場に参入しており、既存企業にとって脅威となる可能性がある。
・代替品について：代替品としては、外食や自炊が挙げられ、特に外食産業の回復が進む中で、食品宅配の需要に影響を与える可能性がある。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第2四半期の連結業績は、売上高が28億99百万円で前年同期比93.2%の減少、営業損失は63百万円、経常損失は68百万円、親会社株主に帰属する中間純損失は124百万円となった。前年同期と比較して、売上高は減少し、営業損失が拡大した。業績予想との乖離は見られないが、売上原価の高騰が影響している。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上高6072百万円、営業利益は0、経常利益は-13百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は-80百万円とされている。リスク要因としては、原材料価格の変動、労働力不足、消費者の購買意欲の低下が挙げられる。特に、年末商戦に向けた取り組みが業績に与える影響が注目される。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期第2四半期末の配当は0円であり、前年同期の2.50円から変更されている。これは、業績の悪化に伴うものであり、株主還元の見直しが行われた結果である。次期も同様の配当水準が予想されている。

5. 株価予想

上記を考慮し、向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。