レンゴーの銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：日本経済は物価上昇や円安の影響を受けつつも、政府の政策効果や雇用環境の改善により緩やかな回復基調が続いている。板紙業界では生産量が前年並みで推移しており、段ボール業界も幅広い分野で需要が底堅く、軟包装業界はインバウンド需要の回復により生産量が増加している。
・競争における供給の状況：供給側では、固定費の増加が影響し、特に板紙・紙加工関連事業では減益が見られる。新規参入企業の影響は限定的で、既存の競合他社が強固な地位を維持している。
・既存競合他社について：競合他社は、段ボールや紙器製品の需要に応じた生産体制を整えており、特に再生可能な価格体系への取り組みが進んでいる。
・新規参入企業について：新規参入企業は少数であり、既存の大手企業に対抗するには難しい状況が続いている。
・代替品について：代替品としてはプラスチック包装材が挙げられるが、環境への配慮から紙製品の需要が高まっているため、影響は限定的である。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第2四半期の連結業績は、売上高495,134百万円（前年同期比9.3%増）、営業利益19,798百万円（同22.9%減）、経常利益21,871百万円（同20.4%減）、親会社株主に帰属する中間純利益18,883百万円（同2.6%増）となった。営業利益の減少は固定費の増加が主な要因であり、前年同期と比較して利益が大きく減少したことが影響している。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の業績予想は、売上高1,000,000百万円（前期比11.0%増）、営業利益50,000百万円（同2.3%増）、経常利益52,000百万円（同8.4%増）、親会社株主に帰属する当期純利益35,000百万円（同6.0%増）とされている。業績予想の根拠としては、国内外の需要回復や新規子会社の貢献が挙げられるが、リスク要因としては原材料費の高騰や為替変動が懸念される。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期第2四半期末に15.00円の配当を予定しており、前年同期の12.00円からの増加が見込まれている。配当額の変更理由は、業績の改善と株主還元の強化を目的としている。

5. 株価予想

上記を考慮し向こう3ヶ月以内の株価変化を予想すると、「横ばい」となる。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。