グローバルセキュリティエキスパートの銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：サイバーセキュリティ業界は、企業のデジタルトランスフォーメーション（DX）の進展やクラウドサービスの普及により、セキュリティ対策の需要が急増している。特に中堅・中小企業においては、サイバー攻撃の増加に伴い、セキュリティ対策が急務となっている。
・競争における供給の状況：サイバーセキュリティ人材が不足しており、企業が求める専門人材の供給が追いついていない。これにより、企業は外部からの人材確保を求める傾向が強まっている。
・既存競合他社について：競合他社は、特に大手企業が多く、豊富なリソースを持つため、価格競争やサービスの多様化が進んでいる。中小企業向けのサービスを提供する企業も増加しているが、専門性や信頼性が求められる。
・新規参入企業について：新規参入企業は、特にニッチな市場や特定の技術に特化した企業が増えており、競争が激化している。これにより、価格競争が進む可能性がある。
・代替品について：代替品としては、オープンソースのセキュリティツールや自社開発のセキュリティシステムが考えられるが、専門的な知識や技術が必要なため、依然として外部サービスの需要は高い。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第2四半期の売上高は4,007百万円、営業利益は709百万円、経常利益は658百万円、親会社株主に帰属する中間純利益は422百万円であり、いずれも過去最高額を更新した。業績の好調は、全てのサービスの伸長によるもので、特にサイバーセキュリティ対策の需要が高まったことが寄与している。前期との比較は行われていないが、業績予想との乖離は特に言及されていない。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の業績予想は、売上高8,800百万円、営業利益1,584百万円、経常利益1,588百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,039百万円とされている。業績予想に変更はなく、サイバーセキュリティの需要が引き続き高いことが根拠とされている。ただし、地政学的リスクや円安、物価上昇などの外部要因がリスク要因として挙げられている。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の中間配当が20.85円、通期予想は41.71円とされており、前期からの増配が見込まれている。増配の理由は、業績の好調に基づく株主還元の一環とされている。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「やや上昇」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績予想も堅調であるため、株価は安定した動きを見せると考えられる。