双日の決算短信<2025年3月期 第2四半期（中間期）決算短信[IFRS](連結)>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：化学分野では海外地域トレードが堅調であり、特に米国市場での需要が増加している。自動車分野では、パナマ自動車販売事業の収益貢献があるものの、豪州中古車販売事業の不振が影響している。エネルギー・ヘルスケア分野では、米国省エネルギーサービス事業の取引増加が見られる。
・競争における供給の状況：供給面では、特に化学製品の供給が安定しており、海外からの調達が進んでいる。自動車分野では、新規参入企業の影響が見られるが、既存の供給網は強固である。
・既存競合他社について：競合他社は、特に化学やエネルギー分野で強力なプレゼンスを持つ企業が多く、価格競争が激化している。自動車分野では、豪州市場において競合が増加している。
・新規参入企業について：新規参入企業は主にエネルギー・ヘルスケア分野に見られ、特に省エネルギー関連のサービスを提供する企業が増加している。これにより、競争が一層激化する可能性がある。
・代替品について：代替品の影響は特にエネルギー分野で顕著であり、再生可能エネルギーの普及が進む中で、従来のエネルギー源に対する需要が減少する可能性がある。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第2四半期の連結業績は、収益が1,235,225百万円で前年同期比4.0%の増収となった。化学分野での増収や自動車事業の新規取得が寄与した。一方、税引前利益は59,022百万円で前年同期比8.5%の減益、親会社の所有者に帰属する中間利益は44,311百万円で7.6%の減益となった。業績予想との乖離は見られない。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の連結業績予想は、親会社の所有者に帰属する当期利益が110,000百万円で9.2%の増加を見込んでいる。リスク要因としては、地政学リスクや為替相場の変動が挙げられ、特に米国の政策変更や中国の経済状況が影響を及ぼす可能性がある。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の中間配当金を75円とすることが決議されており、前期からの増加が見られる。配当総額は16,398百万円であり、株主還元の姿勢が示されている。

5. 株価予想

上記を考慮し向こう3ヶ月以内の株価変化は「やや上昇」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績予想も堅調であるため、株価は安定した動きを見せると考えられる。