イビデンの銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：半導体・電子部品業界では、パソコン市場の需要が急減速し、在庫調整が進んでいるが、サーバー市場では生成AI関連の需要が好調である。自動車業界では、中国経済の減速やエンジン認証問題が影響し、自動車生産台数の伸びが鈍化している。
・競争における供給の状況：半導体メーカー間の競争が激化しており、特にデータセンター向けサーバー市場では競争環境が変化している。供給側のコスト上昇も影響している。
・既存競合他社について：競合他社は、特に半導体業界において、技術革新やコスト競争力を強化しており、価格競争が激化している。
・新規参入企業について：新規参入企業は、特に生成AI関連の分野で増加しており、既存企業に対する競争圧力を高めている。
・代替品について：代替品の影響は、特に電子部品市場において顕著であり、他の技術や製品が市場シェアを奪う可能性がある。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第2四半期の連結業績は、売上高181,585百万円で前年同期比3.2％減少した。営業利益は28,512百万円で前年同期比18.4％増加し、経常利益は29,531百万円で10.1％増加した。親会社株主に帰属する中間純利益は20,527百万円で14.7％増加した。前期との比較では、売上高が減少したものの、利益面では改善が見られた。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上高370,000百万円で前年同期比0.1％減少、営業利益40,000百万円で15.9％減少、経常利益40,000百万円で21.8％減少、親会社株主に帰属する当期純利益は24,000百万円で23.8％減少と予想されている。リスク要因としては、世界経済の不透明感や中国経済の減速、競争環境の変化が挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当は、2025年3月期第2四半期末において20.00円で、年間配当予想は40.00円で変更はない。配当維持の理由は、安定した利益基盤を背景にした株主還元の方針によるものである。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。