協和日成の決算短信<2025年3月期　第2四半期（中間期）決算短信〔日本基準〕（非連結）>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は、建築設備事業、ガス設備事業、ガス導管事業、電設・土木事業の4つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内の個人消費は持ち直しの動きが見られ、インバウンド需要も増加しているが、物価高や実質賃金の低迷が影響している。特に、集合住宅の給湯・暖房工事やGHP工事においては大規模物件の完成が多く、需要は堅調である。
・競争における供給の状況：供給側では、資機材価格の高騰や人手不足が影響し、供給制約が生じている。これにより、企業の設備投資意欲が低下する懸念がある。
・既存競合他社について：競合他社は、同様の工事を行っているが、当社は特にガス設備工事において強みを持っている。競争は激化しているが、当社の技術力や実績が一定の優位性を保っている。
・新規参入企業について：新規参入企業は少ないが、特に環境商材の拡販を行う企業が増加している。これにより、競争が一層激化する可能性がある。
・代替品について：代替品としては、再生可能エネルギーや省エネ機器が挙げられる。これらの普及が進むことで、従来のガス設備工事の需要に影響を与える可能性がある。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第2四半期の売上高は16,477百万円で前年同期比5.9％増加したが、営業利益は175百万円で35.4％減少した。経常利益は302百万円で22.5％減少し、中間純利益は212百万円で28.5％減少した。利益面では、原価率の高い物件の完成が多かったことが影響している。前期と比較して、売上は増加したものの、利益が大きく減少したことが特徴である。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上高38,080百万円、営業利益1,350百万円、経常利益1,570百万円、当期純利益1,090百万円を見込んでいる。リスク要因としては、物価上昇や資機材価格の高騰が挙げられ、これらが業績に与える影響が懸念される。主要取引先からの受注は堅調に推移しているが、外部環境の変化により業績予想の修正が必要になる可能性がある。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の第2四半期末に38.00円を予定している。前期の配当は35.00円であり、増配が見込まれている。増配の理由は、業績の回復を反映したものであり、株主還元の意向が示されている。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。