指月電機製作所の銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は、コンデンサ・モジュールおよび電力機器システムの2つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：原材料やエネルギー価格の高止まりが影響し、物価上昇が続いている。特に、産業機器用コンデンサの需要は堅調であるが、xEV用コンデンサはモデルのピークアウトや立ち上げ遅れにより需要が減少している。
・競争における供給の状況：供給側では、原材料の価格上昇が影響し、コストの転嫁が求められている。企業は生産性向上に向けた取り組みを進めているが、依然として供給の不安定さが残る。
・既存競合他社について：競合他社は、技術革新やコスト競争力を強化しており、特に電力機器システム分野では新規技術の導入が進んでいる。
・新規参入企業について：新規参入企業は、特に環境技術や再生可能エネルギー関連の分野で増加しており、競争が激化している。
・代替品について：代替品としては、他の電力機器や新しいエネルギーソリューションが考えられ、特に再生可能エネルギーの普及が影響を与えている。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第2四半期の連結業績は、売上高12,838百万円（前年同期比0.7％増）、営業利益562百万円（35.6％増）、経常利益444百万円（4.2％減）、親会社株主に帰属する中間純利益230百万円（129.9％増）であった。前年同期に比べ、営業利益は大幅に増加したが、経常利益は円高による為替差損が影響し減少した。特別損失の減少により、純利益は大きく増加した。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上高25,000百万円（前期比5.0％減）、営業利益1,100百万円（0.1％増）、経常利益850百万円（24.2％減）、親会社株主に帰属する当期純利益400百万円（119.6％増）である。業績予想の根拠としては、コスト低減や価格転嫁の進展が挙げられるが、円高や原材料価格の変動がリスク要因として存在する。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の第2四半期末において3.00円の配当を予定しており、期末には5.50円を予定している。前期からの変更はなく、安定した配当政策を維持している。

5. 株価予想

上記を考慮し、向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率も当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。