Ｍ＆Ａキャピタルパートナーズの銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：2024年の日本におけるM&A件数は3,457件と前年同期比19.4％増加し、過去最多を更新した。特に中小企業のM&Aニーズが高まっており、事業承継を背景にした案件が増加している。
・競争における供給の状況：M&A仲介会社の新規参入が相次いでおり、競争が激化している。これにより不適切な助言によるトラブルも発生しており、業界全体の信頼性が問われている。
・既存競合他社について：競合他社は増加しているが、当社は教育制度や顧客本位の報酬体系を通じて競争優位性を確保している。特に、質の高いサービス提供に注力している。
・新規参入企業について：新規参入企業が増加しているが、当社は豊富な実績とノウハウに基づくブランド力で差別化を図っている。
・代替品について：M&Aの代替手段としては、企業の自社成長や提携などが考えられるが、M&Aのニーズは依然として高い。

2. 当期業績の内容

2024年9月期の連結業績は、売上高19,166百万円（前年同期比8.1％減）、営業利益6,375百万円（同14.4％減）、経常利益6,380百万円（同14.6％減）、親会社株主に帰属する当期純利益4,464百万円（同5.6％増）となった。売上高の減少は、前年同期に特定の超大型案件があったためで、成約件数は増加しているが、売上高には寄与していない。

3. 次期業績予想の内容

2025年9月期の業績予想は、売上高23,645百万円（前年同期比23.4％増）、営業利益8,102百万円（同27.1％増）、経常利益8,105百万円（同27.0％増）、親会社株主に帰属する当期純利益5,487百万円（同22.9％増）を見込んでいる。リスク要因としては、競争の激化や不適切な助言によるトラブルが挙げられるが、質の高いサービス提供を継続することでリスクを軽減できると考えている。

4. 投資に関する事項

配当は、年間40円で変更はない。配当性向は28.5％であり、安定した株主還元を維持している。配当額の変更がない理由は、利益剰余金の増加に伴い、安定した配当を継続する方針による。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率も当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。