内外トランスラインの銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内外の経済回復に伴い、国際貨物輸送の需要は増加傾向にあるが、特にアジア地域からの輸出混載貨物が主力であり、円安も影響している。
・競争における供給の状況：新造コンテナ船の就航が相次ぎ、供給過剰の状況が見られる。運賃は一時的に上昇したが、需給の緩和により下落基調にある。
・既存競合他社について：競争が激化しており、特に国内の国際貨物輸送業者との競争が厳しい。粗利率の低下が見られ、コスト管理が重要な課題となっている。
・新規参入企業について：新規参入企業の動向は不明だが、物流業界は参入障壁が低く、新たな競合が出現する可能性がある。
・代替品について：代替輸送手段としては、航空輸送や陸上輸送が考えられるが、コストや時間の観点から海上輸送が依然として主流である。

2. 当期業績の内容

2024年12月期第3四半期の連結業績は、売上高27,708百万円（前年同四半期比13.9％増）、営業利益2,987百万円（同8.9％減）、経常利益3,130百万円（同11.4％減）、親会社株主に帰属する四半期純利益2,133百万円（同10.6％減）であった。前年同期に比べて増収ながら減益となったのは、販管費の増加が影響している。前期との比較では、売上高は増加したが、利益は減少しており、業績予想との乖離も見られる。

3. 次期業績予想の内容

2024年12月期の業績予想は、売上高34,000百万円（前期比5.3％増）、営業利益4,600百万円（同9.4％増）、経常利益4,800百万円（同7.9％増）、親会社株主に帰属する当期純利益3,300百万円（同8.5％増）である。業績予想の根拠としては、海外子会社の好調な業績や円安の影響が挙げられるが、物価上昇や金融市場の変動がリスク要因として存在する。

4. 投資に関する事項

配当については、2024年12月期の予想配当は45.00円（前期比変わらず）であり、合計で85.00円となる見込みである。配当額の変更はないが、安定した配当政策を維持する姿勢が示されている。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績予想も当期業績と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。