アクモスの銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：日本国内における消防防災分野やデジタル産業基盤の強化に対する需要が高まっている。特に、ネットワークやクラウド技術を持つ人材の不足が顕著であり、企業は優秀な技術者の確保に注力している。
・競争における供給の状況：競合他社も同様に人材確保に力を入れており、特にエンジニア職の新卒採用が活発化している。技術革新が進む中で、企業は新しい技術を取り入れたサービスを提供する必要がある。
・既存競合他社について：アクモス株式会社の競合には、消防防災事業やITソリューションを提供する企業が含まれる。これらの企業は、技術力やサービスの質を競い合っており、価格競争も影響を与えている。
・新規参入企業について：新規参入企業は、特にデジタル技術を活用した新しいサービスを提供することで市場に参入している。これにより、既存企業は競争力を維持するために革新を求められている。
・代替品について：代替品としては、他のITサービスや防災ソリューションが考えられる。特に、クラウドサービスやAIを活用したソリューションが代替品としての地位を確立している。

2. 当期業績の内容

2025年6月期第1四半期の売上高は1,352百万円で、前年同期比9.3％増加したが、営業利益は2百万円で96.4％減少した。経常利益も4百万円で93.6％減少し、親会社株主に帰属する四半期純損失は9百万円となった。業績の悪化は、人件費の増加による販管費の上昇が主な要因である。受注高は前四半期比で25.0％増加しており、受注残高は安定している。

3. 次期業績予想の内容

2025年6月期の業績予想は、売上高7,000百万円、営業利益700百万円、経常利益700百万円、親会社株主に帰属する当期純利益450百万円とされている。成長の根拠としては、消防防災事業やネットワーク事業への集中投資が挙げられる。ただし、米国や中国の景気減速、為替変動、人手不足などのリスク要因も存在する。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年6月期の予想配当は25.00円であり、前期からの変更はない。中期経営計画に基づき、累進配当を導入し、前年実績の水準を維持または増配する方針である。

5. 株価予想

業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は「横ばい」と予想される。