日新商事の決算短信<2025年３月期　第２四半期（中間期）決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

日新商事株式会社は、石油関連事業、再生可能エネルギー関連事業、不動産事業の3つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内石油製品の需要は、ガソリン乗用車の保有台数減少や自動車の低燃費化により減退傾向にある。再生可能エネルギー関連では、環境意識の高まりから需要が増加している。
・競争における供給の状況：石油製品の供給は、原油価格や為替相場の影響を受けるが、価格上昇は燃料油価格激変緩和措置により抑えられている。再生可能エネルギー関連では、技術革新が進んでおり、競争が激化している。
・既存競合他社について：石油業界では、他の大手石油会社との競争が続いており、価格競争が激化している。再生可能エネルギー分野では、国内外の新興企業が参入しており、競争が厳しい。
・新規参入企業について：再生可能エネルギー市場には新規参入企業が増加しており、特に太陽光発電関連の企業が多い。石油関連事業には新規参入が少ないが、環境規制の強化により新たなビジネスモデルが模索されている。
・代替品について：電気自動車やハイブリッド車の普及により、ガソリンの代替品としての需要が高まっている。また、再生可能エネルギーの普及により、従来のエネルギー源に対する代替品の需要も増加している。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第2四半期の連結業績は、売上高19,369百万円、営業利益222百万円、経常利益246百万円、親会社株主に帰属する中間純利益39百万円であった。前年同期比で売上高は1.3％減、営業利益は25.0％減、経常利益は48.5％減、純利益は87.4％減となった。業績の悪化は、石油関連事業におけるガソリン需要の減退や、持分法適用関連会社の投資損失、為替差損が影響している。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上高41,000百万円、営業利益350百万円、経常利益550百万円、親会社株主に帰属する当期純利益250百万円である。リスク要因としては、中国経済の減速や中東情勢の不安定さ、国内の消費動向の変化が挙げられる。特に、石油関連事業の需要減退が続く場合、業績に大きな影響を及ぼす可能性がある。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期第2四半期末の配当金は9.00円で、次期の配当予想は11.00円に引き上げられている。配当額の変更理由は、業績回復の兆しを見込んだものであるが、実際の業績に依存するため、慎重な判断が求められる。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。