ＮＥＣキャピタルソリューションの銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：リース業界全体の取扱高は前年同期比10.7％増加しており、官公庁を中心とした案件の計上が順調に進んでいる。特に、リース契約の実行高は前年同期比10.6％増加しており、需要は堅調である。
・競争における供給の状況：リース業界の競争は激化しており、特に大手企業が新たなサービスを展開している。これにより、価格競争が生じているが、当社は独自のサービスを強化することで差別化を図っている。
・既存競合他社について：主要な競合には、オリックスや三井住友ファイナンス＆リースなどが存在し、彼らは広範なネットワークと資本力を背景に競争を展開している。特に、オリックスは多様な金融サービスを提供しており、競争上の脅威となっている。
・新規参入企業について：新規参入企業は少ないが、フィンテック企業がリース業務に参入する動きが見られる。これにより、デジタル化が進み、顧客へのサービス提供が迅速化される可能性がある。
・代替品について：リースの代替品としては、購入やレンタルサービスが考えられる。特に、短期的なニーズに応えるレンタルサービスの需要が高まっており、リース業界に影響を与える可能性がある。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第2四半期の業績は、売上高1,237億32百万円（前年同期比0.2％減）、営業利益47億33百万円（同26.5％増）、経常利益53億37百万円（同64.7％増）、親会社株主に帰属する中間純利益33億84百万円（同74.0％増）となった。売上高は前年同期比で微減したが、営業利益と経常利益は大幅に増加した。これは、与信関連費用の改善やインベストメント事業の利益増加が寄与したためである。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上高260,000百万円（前期比1.6％増）、営業利益12,000百万円（同2.6％増）、経常利益12,500百万円（同5.8％増）、親会社株主に帰属する当期純利益8,000百万円（同13.7％増）とされている。リスク要因としては、為替変動や資金調達コストの増加が挙げられるが、全体的には堅調な業績が見込まれている。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の第2四半期末に75.00円の配当を予定しており、前期の65.00円から増加している。これは、業績の改善に伴い、株主還元を強化するための措置である。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「やや上昇」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績予想も堅調であるため、株価は上昇基調を維持する可能性が高い。