ＪＭＣの銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は以下のセグメントで構成されている。

- 3Dプリンター事業

- 鋳造事業

- CT事業

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内自動車メーカーの認証不正問題により、新型車の開発スケジュールが遅延し、試作・開発市場における需要が減少している。特に、鋳造事業においては受注量が大幅に減少している。
・競争における供給の状況：競合他社も同様の市場環境に直面しており、供給過剰の状況が続いている。特に、鋳造業界では新規参入企業の増加が見られ、競争が激化している。
・既存競合他社について：国内外の大手鋳造メーカーが存在し、特にEV関連の需要に対応するための技術革新が求められている。競合他社は新技術の導入やコスト削減に注力している。
・新規参入企業について：新規参入企業が増加しており、特に3Dプリンター技術を活用した企業が注目されている。これにより、価格競争が激化している。
・代替品について：3Dプリンター技術の進化により、従来の鋳造方法に代わる新たな製造方法が台頭している。特に、短納期での試作が可能な点が顧客に支持されている。

2. 当期業績の内容

2024年12月期第3四半期の業績は、売上高2,147百万円（前年同四半期比19.5％減）、営業利益6百万円（前年同四半期比98.7％減）、経常利益10百万円（前年同四半期比97.7％減）、四半期純利益3百万円（前年同四半期比98.7％減）となった。業績の悪化は、主に受注量の減少と製造コストの増加によるものである。前期と比較して大幅な減少が見られ、業績予想との乖離も大きい。

3. 次期業績予想の内容

次期業績予想は、通期で売上高3,180百万円（前年比12.6％減）、営業利益115百万円（前年比78.6％減）、経常利益122百万円（前年比77.1％減）、当期純利益81百万円（前年比77.7％減）を見込んでいる。業績回復の根拠としては、受注環境の改善が期待されることが挙げられるが、依然として認証不正問題や物価高騰がリスク要因として存在する。

4. 投資に関する事項

配当については、2024年12月期の配当予想は0円であり、前期から変更はない。業績の悪化に伴い、株主還元策としての配当は見送られる見込みである。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「下落」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準である一方、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準でないため、株価の反応はネガティブになると考えられる。