ＪＳＰの銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内発泡プラスチック業界では、原材料価格の高騰や物価上昇が影響し、水産・農業分野向けの需要回復が足踏み状態である。自動車分野では一部メーカーの生産・出荷停止が影響し、需要が減少している。
・競争における供給の状況：供給側では、原材料の価格上昇が続いており、企業はコスト管理や価格改定を行っている。特に、付加価値の高い製品の供給が減少していることが利益に影響を与えている。
・既存競合他社について：競合他社も同様の市場環境に直面しており、価格競争が激化している。特に、発泡プラスチック業界では、品質やコスト競争が重要な要素となっている。
・新規参入企業について：新規参入企業の動向は不明だが、業界全体の競争が厳しいため、新規参入は難しいと考えられる。
・代替品について：代替品としては、環境に配慮した素材やリサイクル可能な製品が注目されており、これらの製品が市場シェアを奪う可能性がある。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第2四半期の業績は、売上高71,388百万円（前年同期比7.5％増）であったが、営業利益は3,204百万円（同1.3％減）、経常利益は3,544百万円（同2.0％減）、親会社株主に帰属する中間純利益は2,576百万円（同7.8％減）となった。売上高は前年同期を上回ったものの、付加価値の高い製品の販売減少が影響し、利益は前年同期を下回った。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上高146,000百万円（前年同期比8.1％増）、営業利益7,000百万円（同7.5％減）、経常利益7,400百万円（同9.0％減）、親会社株主に帰属する当期純利益5,300百万円（同17.1％減）とされている。リスク要因としては、原材料価格の変動、海外経済の影響、競争の激化が挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の第2四半期末において40.00円の配当を予定しており、前期からの増配となる。これは、企業の収益力向上を反映したものである。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。