浅香工業の銘柄分析

1. 環境分析

浅香工業株式会社は、生活関連用品と物流機器の2つの主要セグメントで構成されている。生活関連用品にはショベル類、アウトドア用品、工事・農業用機器が含まれ、物流機器は主に物流機器類を指す。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内経済の緩やかな回復に伴い、生活関連用品の需要は一定の回復傾向を見せているが、消費者マインドの低下や物価上昇の影響で需要は依然として不安定である。特にショベル類は、原材料高騰の影響を受けている。
・競争における供給の状況：供給側では、原材料の高騰や物流費の上昇が影響を及ぼしており、コスト管理が重要な課題となっている。
・既存競合他社について：競合他社も同様の市場環境に直面しており、価格競争が激化している。特に、生活関連用品セグメントでは、他社との競争が厳しい。
・新規参入企業について：新規参入企業の動向は見られないが、既存の競合が新製品を投入することで市場シェアを拡大しようとしている。
・代替品について：代替品の存在は、特にアウトドア用品や農業用機器において顕著であり、消費者の選択肢が増えているため、価格競争が一層厳しくなっている。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第2四半期の業績は、売上高4,635百万円（前年同期比3.7%増）、営業利益286百万円（同29.2%増）、経常利益310百万円（同16.9%増）、中間純利益214百万円（同18.5%増）であった。前年同期に比べて売上は増加したが、生活関連用品の一部で売上が減少したことが影響している。特にショベル類の国内向け売上は減少したが、物流機器類の売上が好調であったため、全体としては増収となった。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期通期の業績予想は、売上高8,600百万円（前年同期比0.2%増）、営業利益300百万円（同3.7%減）、経常利益330百万円（同10.8%減）、当期純利益220百万円（同27.3%減）である。業績予想の修正が行われており、特に利益面での減少が見込まれている。リスク要因としては、原材料価格の高騰や消費者マインドの悪化、地政学的リスクが挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期第2四半期末の配当は0円であり、通期で50円の配当が予想されている。前期からの変更はないが、業績の不透明感から配当の維持が求められている。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。