ＭＣＪの決算短信<2025年3月期第2四半期（中間期）決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：パソコン市場は2021年以降厳しい状況が続いていたが、2024年中間期において出荷台数が前年同期比13.2％増加し、底打ち感が見られる。特に、クリエイター向けやゲーミングパソコンの需要が高まっている。
・競争における供給の状況：円安の影響で原材料価格が高止まりしているが、企業は販売価格を慎重に設定し、需要の高い製品セグメントに注力している。
・既存競合他社について：国内外の競合他社は、円安や原材料価格の高騰に直面しており、特にテックウインドが減収減益となっている。
・新規参入企業について：新規参入企業の動向は不明だが、パソコン市場の回復に伴い、新たな競争が生じる可能性がある。
・代替品について：タブレットやスマートフォンなどの代替品が存在するが、特定のニーズに応じたパソコンの需要は依然として高い。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第2四半期の連結業績は、売上高96,178百万円（前年同期比8.7％増）、営業利益9,763百万円（同13.8％増）、経常利益10,223百万円（同19.9％増）、親会社株主に帰属する中間純利益7,263百万円（同16.6％増）であり、全ての指標で過去最高を更新した。前期との比較では、特に営業利益が大きく増加しており、一時的な資産売却の影響を除いても増収増益を達成している。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上高196,600百万円（前年同期比4.9％増）、営業利益18,300百万円（同6.4％増）、経常利益18,000百万円（同5.3％増）、親会社株主に帰属する当期純利益12,700百万円（同4.1％増）である。業績予想は概ね順調に進捗しており、リスク要因としては、原材料価格の高止まりや為替変動が挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の第2四半期末において40.00円の配当を予定している。前期の配当57.00円からの減少は、企業の利益配分の見直しによるものである。配当政策は安定した利益還元を目指している。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率も当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。