松尾電機の決算短信<2025年３月期　第２四半期（中間期）決算短信〔日本基準〕(非連結)>銘柄分析

1. 環境分析

松尾電機株式会社は、主にタンタルコンデンサ事業、回路保護素子事業、その他の事業に分かれたビジネスを展開している。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：カーエレクトロニクス向けの需要が変動しており、特にタンタルコンデンサの需要が減少している一方で、回路保護素子の需要は増加している。リチウムイオン電池向けの高電流ヒューズの需要も回復傾向にある。
・競争における供給の状況：供給側では、原材料価格の上昇が影響を及ぼしており、特にタンタルコンデンサの製造に必要な材料の調達が難しくなっている。
・既存競合他社について：競合他社は、同様の製品を提供しており、特にカーエレクトロニクス市場においては競争が激化している。
・新規参入企業について：新規参入企業の動向は見られないが、技術革新により新たな競合が出現する可能性がある。
・代替品について：代替品としては、他の種類のコンデンサや保護素子が考えられ、特に新技術の進展により代替品の需要が高まる可能性がある。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第2四半期の業績は、売上高2,146百万円（前年同期比0.2％増）、営業利益167百万円（前年同期比16.0％減）、経常利益152百万円（前年同期比12.9％減）、中間純利益79百万円（前年同期比14.9％減）となった。売上高は微増したものの、原材料価格の上昇が影響し、利益は減少した。前期と比較して、特に営業利益の減少が目立つ。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上高4,700百万円（前期比11.6％増）、営業利益460百万円（前期比80.4％増）、経常利益430百万円（前期比94.6％増）、当期純利益330百万円とされている。業績予想の根拠としては、回路保護素子の需要増加や新中期経営計画の推進が挙げられる。ただし、原材料価格の変動や市場競争の激化がリスク要因として存在する。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の第2四半期末においても配当は行われていない。前期からの変更はなく、今後の業績に応じた配当方針が求められる。

5. 株価予想

上記の業績動向を考慮すると、向こう3ヶ月以内の株価は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率も当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は安定すると考えられる。